ご挨拶

ご挨拶

「くらしまるごと」戦略は、構想から成果創出の段階へ。
不退転の決意で、成長と企業価値向上を実現します。

家電流通を取り巻く経済・社会環境が激変する中、当社は業界のパイオニアとして、従来の家電量販店の枠にとどまらない新たなビジネスモデルを構築してきました。それが「くらしまるごと」戦略であり、個々のお客様だけでなく世帯を対象に、生きていく上で欠かせない「住」に関わるサービスすべてをご提供していくものです。

これまで「住」の関連投資を重ね、14 年をかけて培ってきた基盤が整い、「くらしまるごと」戦略はいよいよ成果を生み出す段階に入りました。特にここから2~3年が真価を問われる局面です。不退転の決意で、あらゆる施策に取り組んでまいります。

決算発表のとおり、2026 年3 月期の連結業績は、売上の面ではLIFE SELECT 店舗開発の進捗やPB+SPA商品の貢献などを背景に増収となった一方、利益の面では一時的に大幅な減益となりました。この結果は、あくまで意図した改革によるものです。特に、約240 億円規模の在庫処分に踏み切ったのは、商品回転を高めて資産効率の改善を図るための前向きな一手です。これを機に、成長戦略をいっそう加速させることができます。一連の改革を踏まえ、当初「2026/3~2030/3 中期経営計画」ではPBR1.0 倍の達成時期を2030 年3 月期としていましたが、これを前倒しし、2 年以内をめどに達成することを発表しました。資産効率を重視した経営に本気で取り組むという私の強い決意の表れであり、その達成に自信を持っていることの証しでもあります。

成長戦略の中核となるのは、大型店舗LIFE SELECTの展開強化です。少子化・人口減少により家電需要の縮小は避けられず、従来の施策の延長線上で持続的な成長を見込むことはできません。こうした中、当社の成長エンジンである「くらしまるごと」戦略を体現するLIFE SELECTは、家電量販店の枠組みを超えた競争優位性を備えています。家電に加え、家具・インテリア、玩具、リフォーム、住宅相談までそろう体験型店舗であり、家族三世代が楽しめる魅力的な空間です。

来店したお客様は、家電をきっかけに住まいへの関心を高め、リフォームや住宅購入、さらには住宅ローンを通じて当社との接点もより広がっていきます。こうしたLIFE SELECTは、50 万人規模の商圏を押さえ、地域シェアを一気に引き上げる戦略装置でもあります。当社の強い集客力には異業種からも期待が寄せられており、店舗の開発スピードも加速しています。さらに、家電・住建・環境をグループ内でつなぐ資源循環システムも、「くらしまるごと」戦略を支える重要な基盤です。環境に配慮した商品・サービスの提供を通じて、持続可能な社会の実現にも貢献していきます。

「くらしまるごと」戦略は、お客様にワクワクするような体験を提供しながら、持続的な成長を実現するものと、私は確信しています。新たな成長ステージへと踏み出したヤマダのこれからに、ぜひご期待ください。

代表取締役会長 兼 CEO
山田 昇